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「遅れてすまない。お前達、席につけ。」
と扉を開けながら蝶が入ってきた。皆自分達の席についた。後ろでのびているマーニ達を残して。
「あいつらはなんだ?……まぁいい。」
(((いや、良くないでしょ。)))
と多分思ったことがシンクロした瞬間だった。
「私がⅡ組の担任、黒羽 蝶だ。好きなものは甘いもの、可愛いものだ。何か質問は?」
皆行きなりの質問に動揺していた時だった
「お嬢さん強かったな~」
と隣の男子が独特のしゃべり方で話してきた。
その男子は金髪のツンツンヘアーで身長も高く、少しガッチリしていた。瞳はかなり細く、開いているのか分からなかった。
「自分の剣術、かなりの腕前やで?どこで習ったん?それに技の名前もかっこよかったで。」
(一気に聞く人だなあ)
「僕のじいちゃんが剣術をやっててそれで一緒に練習してたんだ。技の名前はじいちゃんが付けたんだよ。」
「ふ~んそうなんや。でも自分、僕っ娘か~。かなり萌えるな~。」
「いや僕は…」
といいかけたときだった。
二人の机にチョークが飛んできた。チョークは机に当たり粉々に砕けた。
「次はお前達がこうなりたいか?」
「「………………」」
蝶の凍りつくような冷たい笑顔に言葉を失う二人。
「そうだな……水月。お前から自己紹介しろ。」
「え!!でもこうゆうのって普通一番から――「バギッ!!」
再びチョークが飛んできた。
「仏の顔も?」
「……三度まで…です。」
水月はしぶしぶ席から立った。スカートの縁を押さえながら。
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