始まりは一枚の推薦状から

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「くらえ~じいちゃん!」 「なんのこれしき!」 竹刀と竹刀のぶつかり合う音がする。 「頭ががら空きじゃ!」 「…!隙あり!」 一気に踏み込み、腹に一閃与えた。 「…!ホッホッ強くなったのぉ、水月【ミヅキ】よ」 「じいちゃんも今年76歳でしょ?それにしては強すぎだよ。」 「な~に、まだ若いものに負けたくないのじゃよ。……しかし水月よ、もう12時じゃが……店の方は良いのか?」 「ウソ!!じゃじいちゃん、僕行くね!」 「おう。早くいってやれ。」 ……そろそろ僕の紹介をしよう。 僕の名前は琴華 水月【コトカ ミヅキ】身長と顔が女の子っぽいのがコンプレックスの単なる15歳の男の子です。 男子にしては長い艶のある黒髪は自慢のひとつです。……所々ボサってしてるけどね。 実は僕には両親がいない…。僕が生まれて少したってからこの家に預けたらしい。でも僕は両親を恨んではいない。仕方がなかったんだと思っている。……理由?だって僕の首には2つの指輪が連なったネックレスがあるからさ。 と、説明してる間にお店についたようだね。 あと、これからはナレーターに任せるよ。 「ばあちゃんゴメンゴメン!」 「やっと来たかい。…でも今日は暇じゃから部屋にいて良いぞ。」 「そう…わかった」 (なんかあっさりしてるなぁ……。) 「おお、そうじゃ。水月に手紙が来てたぞ。」 「ほんと?じゃ部屋で読むよ。」 水月は手紙を受け取って部屋に向かった。
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