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パーティーが始まりかなりの時間がたった。
「じいちゃん、ばあちゃん、今まで育ててくれてありがとね。」
「なんじゃいきなり、まるで嫁入りする女の子じゃないか。」
「まあ外見は女の子じゃがな。」
「あはははは。そうだなばあさん」
「酷いよ二人とも。僕だってちゃんとした男の子なのに。」
「なに、そんなことは一番分かってるよ。なんせわしから一本とったしな」
「本当かい水月!?それなら安心して送り出せるな。」
その瞬間時計は10時を指した。いきなり辺りは光が覆いだした。光が無くなるとそこには黒色のローブを着た女性がいた。
「琴華 水月だな。鳳凰魔法学園の者だ。準備は良いか?」
「…………はい!」
水月はローブの女性がいる魔方陣に入った。
「じゃ行ってくるねじいちゃん、ばあちゃん。桜夜を頼むね。」
二人は黙って頷いた。それを見た女性は呪文を唱え始めた。
「封印されし使うことを許されない禁断ノ魔術よ、我等を元の世界に戻したまえ!『ワールドトラベル・リターン』!」
「にゃ――」
途端に辺りは光に包まれた。光が無くなるとそこに二人の姿がなかった。
「…やはり水月はこの世界の子じゃなかったのですね…。」
「あの時はビックリしたものだ。なんせ、赤子が降ってくるからの…。」
「やはりあの手紙は水月の親のものなのかの…」
「そうだろうな…………………婆さん…泣くな…」
「そう言うあなたこそ泣いていますよ。」
「ちがう……これは…心の鼻水じゃ……」
「ハイハイ…………………なら私達はあの子が無事に過ごせることを祈りましょ。」
「そうじゃな…」
「あれ?」
「どうしたばあさん?」
「桜夜がおらん……」
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