最北の地

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「わぁ…」 ホテルに入ると、その豪華さに思わず感嘆の声を漏らした。 天井から吊されたシャンデリア、床に敷かれた真紅のカーペット、待ち合い用の椅子、どれもが洗練されていて美しかった。 やばい、こんなホテルの宿泊費なんて払えない、ネイトには悪いけど、違うホテル探そう、と思っていると、 「クルーエルさん」 と背後から声がした。振り向くと、ネイトと初老の男性が立っていた。 「ネイト!私、こんな所の宿泊費なんて払えないよ!」 と言うと 「クルーエル様ですね?お待ちしておりました。まずは部屋で疲れを癒して下さい」 と、初老の男性は鍵を渡した。 「え?あの…」 事態が分からず困惑しているクルーエルだったが、ネイトに行きましょう、と言われ、とりあえず男性にお礼を言ってネイトについていった。
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