虹の世界

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「寒くないですか?」 「大丈夫よ。あと、どれくらい歩くの?」 「あの丘までです」 「なら、もう少しね」 あの後、ネイトは夜まで待って下さい、と頼んだ。でも、すごく綺麗ですから、とも付けたして そして、食事や散歩をして夜、行きましょうか、とホテルを出た 「わぁ…。すごい星だね」 「そうですね…。雲が無くてよかったです」 空気が澄んでいるからだろう、見上げた星空は今まで見たものとは全く違っていた 「クルーエルさん、こっちです」 見とれていたが、ネイトの声に振り向いた 「あ、ごめん。どこに行くの?」 「少し歩きます。危ないかもしれませんから、手を繋ぎましょう」 というと、ネイトの指がクルーエルの指と絡んだ 「!!」 いきなりの事で、思わず手を引きそうになるが、深い意味はない、第一手袋してるじゃない、と自分に言い聞かせ、そっと力を込める 「じゃあ、行きましょう」 ネイトに引かれ、外の寒気とは対象的な熱をもって、クルーエルも歩き出した
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