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「名付けるように書いている」
そう、言えるようになりたい。
もちろん、造語という意味ではなくて。
既に世の中にある言葉を使って、自分のアタマの中に混沌と滞る「何か」を表したい。
まあ、その「何か」にモノスゴク心を動かされたように思えたところで、誰かに「伝えられる」ものでもないことはわかってる。
「読む人も心が揺り動かされるよ、きっと!」と思い浮かべながら書く、というのも妙な話である。
それでも、どうしても書きたい。
書きたいのは何故だろう?
語りたい、わけではない。
言葉で表現したい、というのとも少し違う。
やはり、名付けたい……そういうことだ。
例え長い長いストーリィであろうが、限界ギリギリまで削ぎ落とした詩であろうが、やはりそれは「名前」なんだろう。
ただ、貧弱なボキャブラリィと残念な把握力しか持ち合わせていないのが現実。
「名前」になり損なった冗長な言葉は砂のようで、掴めば掴むだけすり抜けて、風に吹き散らされていくのであって。
ああ。
「名付けるように書いている」
そう、言えるようになりたい。
そう、言われるように、なりたい。
『理想、
現実にはなり得ない故の理想』
09/07/03
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