日常

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『ちょっと待ってよ。里沙早く早く!』 『ゴメン、ゴメン』 3人は、教室を出て2つ隣の教室に向かった。そこにも、小学校からの友達が3人。従姉弟の岩尾なつみ、里沙の幼なじみの七星悠貴そして、高嶺陽平。 『陽平、悠貴、なっちゃん。めし行くぞ』 『来んの遅せーんだよ、駿介』 と悠貴。 『文句なら里沙に言え』 『ゴメンね、悠貴』 と里沙。 『なら仕方ないな』 『出たよ。悠貴の里沙コン』 陽平が茶化す。 『羨ましいなぁ。私もそんくらい想ってもらいたいね』 となっちゃんは陽平を見る。陽平は知らんぷりを決め込む。 『はいはい、早くお昼行こうよ』 かえでの言葉にみんな腰を上げ、学食へ向かった。1時間半の昼休みが終わり、午後の授業が開始されたが全部寝たから覚えてない。ホールルームも終わり、かえでは部活に行った。俺はというと特にやることもなく、教室でかえでの部活が終わるのを待つ。 『あっ!!俺明日、日直だわ。面倒くせなぁ』 なんてことを思っていると、 『駿兄ちゃん』 背後から孟の声がした。 『えっ!?』 俺はビクッとして振り向くと、そこには孟と里沙が立っていた。 『迷子になってたよ。ちゃんとしなくちゃ。お兄ちゃん』 と里沙に少し怒られた。 『校門にいろって言っといたんだが』 『宿題わからないから教えて』 『だってさ。どうせ暇なんだからいいでしょ?』 『はいはい。言われなくても教えるっつーの』 『よかったね。孟君』 と里沙は孟に言うと 『じゃあ、私先生に呼ばれてるから。バイバイ。あっ!!いつも思うんだけど、孟君はお兄ちゃんに似てなくてよかったね』 そう言って笑いながら教室を出ようとする背中に 『お前も言うかよ』 と言おうと思ったが、抑え孟を横の机に座らせ宿題を始めた。しばらくして、教室が斜陽で朱に染まった。 『そろそろ行くか。孟』 『うん』 玄関に行くと、かえではもう待っていた。 『おっ、孟も一緒かぁ、耕平は?』 『さぁ?校門あたりで待ってんじゃない。部活も終わってるだろうし』 耕平も部活に入ってるが美術部のため1時間ほどで終わる。 『耕平兄ちゃんなら先に帰って、夕ご飯作るんだって』 『それなら、早く言えよ。帰るぞ。あと、明日日直だから先行くわ』 『オッケー。孟達は任せて。あっ!!ねーどっか寄ってかない?』 とかえでが提案すると 『コーラ飲みたい。アイス食べたい』 孟がハシャいだ。 『あ~、わかったわかった』 俺は財布を確認した。
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