アタシの猫

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そんなこんなで考え事をしている間にも、泥棒がだんだんとアタシのいる隣の部屋に近づいてくる。 考えるよりも、体が動く。 近くに何か武器になるようなものは……。 この部屋にあるものと言ったら お仏壇と、その前に置かれてるおばあちゃんの入った棺桶。 お客様用のふかふかの座布団。 お茶出しようのポット、きゅうすや茶わん。 ……なんとか、いけるんじゃないだろうか。 忍び足など、立てるつもりもないだろう泥棒の足音が、接近する。 アタシの心臓が、その音よりもはるかにでかい音で動いてる。 。
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