アタシの猫

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避難場所になってた小学校や中学校を何校も回ってくれたみたい。 おばあちゃんの靴がボロボロだったのを、良く覚えてる。 アタシに会ってぎゅうと抱き締めてくれて ひとりじゃないと言ってくれた、おばあちゃんの靴に うつ向いたアタシの涙が何粒も何粒も落ちていったから。 それからおばあちゃんの子になって 今にいたる。 アタシの涙が、また頬を流れ落ちた。 ひとりじゃない、と言ってくれる人はもういない。 .
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