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そんなある日、発作が起き薬を飲み、薬が効き始めた時に、無謀とも言える煙草を吸ってみた。   美味しい! めちゃくちゃ、美味しい!  その時に、頬を伝う涙と一緒に、何かが弾けた。   発作が起きるからって、なんやねん!心配ばかりして毎日を生きるより、喘息を受け入れて、これが私と受け止めて、病気にばかり気を取られるでなく、人生を楽しく、明るく生きる方がいいやん。好きな事を諦める必要なんて無いやん。と…   気持ちの上で軽くなると自然と、発作も起きなくなり、あれだけ病院通いをしていたのに、発作で病院に行く事が無くなった。   今は、2ヶ月に1回万が一の為に吸入だけ購入する様になった。   病を通じて、病で苦しむ人の気持ちが解る様になった。苦しいのも、痛いのも解る。けれど向き合い方をちょっと変えるだけで、気持ちが楽になる事も解った。
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