第1話 魔を戒する者

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歩き続けた俺達は苦労の末、小さな集落に辿り着いた。 家らしきモノが点々とある。 日は落ちかけ、体力は限界・・・ そんな俺達にとって、そこは楽園のようにも見えた。 「村・・・のようだな。 今日は此処で夜を明かそう。 泊まる所が在ればの話だが・・・」 俺は戸山にそう言う。 「そうだな。 泊まれないにしても、水と食料は欲しい。 食料すらない今、野宿するにも支障が出る。」 戸山はそう答える。 野宿か・・・ 今日は何とかなるかもしれないが 明日からは逃れられない現実として、突き刺さるだろう 俺達二人は数ある家の一つの扉を叩く。 どうやら家は木造のようだ。 俺達がいた街からは考えられない 此処はいったい何処なんだ? キィィー・・・ 扉が開く。 そして、そこに現れた家の主には黒き羽が付いている。 何かの仮装行事か・・・? 「誰だい? こんな時間に何のよう・・・」 家の主はそこで言葉を詰まらせ、その表情は驚きに満ちる。 主は羽が付いている以外は普通のおばさんと言った感じだ
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