神様の論理

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  と、まあそんな訳で私はこの人をうちまで連れて帰った。 知らない人を家にあがらせるのに抵抗がなかったわけはない。 ただ、目の前で気絶している人間を放っておけるほど私は冷酷でもない。 そして半ば彼を引きずるような感じで駅についた私は、ちょうど5分後に来た上りの電車に乗って自分の家をめざした。 後々確認するとその駅はとても田舎で、もしそれを乗り過ごしていたら次は一時間以上待つことになったらしい。 まったく、運が良かった。 電車の中で彼はいっこうに目を覚まさなかった。 とりあえず乗客はほとんどいなく席は空き空きだったので、彼を4人掛けのボックス席の片側に横たえた。 そこで彼の顔をゆっくりと見れた。 彼の顔は中性的で、男だといっても女だといってもどちらでも通じる顔立ちだった。 四肢はなかなか細かったが、それでも細すぎることはなく、上手く言えないがとてもきれいだった。 色も白すぎたり黒すぎたりするこっなくやはり中性的だった。 銀色の髪以外とりたてて目立つものはなかった。 しかしそれが逆に美しいと感じた。 見知らぬ人にどうしてこうも危機感というかを感じないのか。 それがひどく不思議だった。 そうこうしているうちにいつもの駅についた。 起こそうと思ったが、少しばかり考えた末、やめた。 そのまままた彼を引きずって家まで帰った。
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