待てなかった死体

容疑者はリビングデット？

背後からそんな大技を食らえば、普通の人なら死んでいるだろう。

良太郎もコテンパンにやられていれば良いのに……

コーヒーを運び、席に着くと、いつものようにインスタントコーヒーに文句をいいながら、良太郎がまた話し始めた。

「マズイ。あかりさん、インスタントなんだ、ごめんね、粗末で」

良太郎はコーヒーを一口すすって、顔をしかめる。

――お前が言う台詞ではない！

せめてコーヒー入れるの手伝って言え！――

と心の中で突っ込んだ。