御厨邸の守り神

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あかりさんの発言は、取りあえず無視して、僕は弁護士さんと翠婦人とおまけの刑事と四人だけで、話せる場所に案内してもらう事にした。 広い部屋は落ち着かない。 しかしホール程の広さはないものの、案内された部屋もかなりの広さだ。 落ち着かない僕は翠婦人にこっそり言った。 「四人で話すには広すぎませんか?」 翠婦人は本当に申し訳なさそうに答えた。 「この家で一番小さな部屋です。ごめんなさい」 謝らなくてもいいのだが、明らかに僕のボロハイツより広い。 こっちが恐縮してしまう。
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