御厨邸の守り神

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僕達はまずエントランスを一周しながら、一階を案内してもらった。 残念な事に純子さんの説明は、緊張の為か、要領を得ず、繰り返し聞いたり、案内されてるのは僕達なのにも関わらず、僕達による通訳が必要だったり、実際に見たほうが早かったりした。 風変わりな案内役に変わり、説明させていただきたい。 玄関から見た左側に図書室があり、その奥が本棚の沢山ある会議に使ったあの部屋だ。 個人宅の図書室にしては――個人宅に図書室がある事でさえ、大変珍しいのにも関わらず――かなりの広さだ。 詳しくは後に説明するが、これは東塔の一階部分に当たる場所になる。 右側部分が西塔の一階部分で、玄関から見て、ダイニング、その奥にキッチンがある。 さらにその奥には、本棚の部屋と同じ間取りの物置がある。
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