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そんな時は、あちこちにある、骨董品や、有名絵画と同様に、この『お城』そのものを必ず自慢したのだそうだ。
大きさもさる事ながら、専ら自慢の種はこの建物に隠された、仕掛けにあった。
二階に上がる為には、隠された階段を探し当てなくてならない。
勿論これはただの趣味ではない。
御厨グループに恨みのある人間が、万が一監視カメラ郡を掻い潜り、屋敷に進入しても、寝室や客室のある二階には、出入り出来ないようにするのが目的だった。
しかし、人から驚愕してもらえたり、褒められたりするのが大好きな不二男氏は、沢山の人を招き、その度に自慢したのだそうだ。
防犯対策としてはあまり役に立っているわけではないかもしれない。
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