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隠し扉を開けると勝手電気が付く仕掛けだ。
仕掛け扉の裏側はどうなっているのか確認してみた。
中から鍵が掛けられるようになっていた。
この鍵は不二男氏が持っていたが、毎晩飲み歩く直正さんは、こっそり合鍵を作ったそうだ。
ただ、鍵を掛ける事は極々、希であったそうだ。
鍵を確認していると、御厨邸の一階を探索している間に二階に上がっていた岩元氏が、エントランスを見下ろしていた。
クスクスと背中を震わせ笑いを堪えている。
僕らの会話が聞こえたらしい。
その姿さえ紳士的なのだから、文句は言わない……
二階から下に降りる時は、赤外線センサーで、電気が付くのだそうだ。
図書室と、本棚の部屋の間にあるこの階段が、唯一の一階と二階の移動手段なのだそうだ。
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