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遊戯室の東側の扉は中央塔の四階、不二男氏の書斎に通じている。
例の遺言の発見場所だ。
西側が三階と五階に通じる階段がある。
三階が翠婦人の寝室。
五階が不二男氏の寝室だ。
驚いた事にこの建物の一階にはトイレがない。
一階は食事の時と外出する時以外には使わない。
図書室もあるにはあるが、本が必要な時は、皆それぞれの部屋に持ち込んでいるそうだ。
慣れさえすれば特に苦労しないとの事だった。
生活の基本は二階より上にある。
つまり隠し扉に施錠すれば、二階からは外界から完全に隔離出来るとの事だ。
勿論それは案内役の純子さんが知る限りの範疇である事を忘れてはいけない。
からくりがある以上、その可能性を考慮しなければならないだろう。
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