からくり屋敷の隠し扉

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お手伝いさん達は、東側の二階の、玄関から見て一番手前の大きな部屋に、簡単な衝立と沢山の簡易ベッドが並べてある部屋での生活だ。 言っても仕方ないが、酷い扱いだ。 金持ちと使用人はこんなものなのかもしれないが。 洗濯物なんかは何処に干してあるのだろうか? 大変な苦労をしているお手伝いさんに、感心するばかりだ。 もっとも住み込みで働いているのは、純子さんを含めて二、三人だそうで、後は通いなのだそうだ。 当番で泊まる人もいるが、だいたいは昼間のみの勤務らしい。 勿論女性の部屋なので入室は遠慮した。 あかりさんは純子さんに連れられて、入室していった。 探偵助手の助手の役目だとかなんとか言っていた。 実の所怪しいが……
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