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都会の喧騒と隣り合わせのこの区画は、奇妙な落ち着きと汚染された空気を併せ持つ、異世界であるようにさえ思えてくる。
出勤前の掃除と生ゴミの分別が、この世界がそんな空想とはかけ離れた現実だと思い知らせてくれる。
生ゴミを定期的に捨てる僕に比べて、良太郎はかなりズボラな性格だ。
きっと今頃良太郎のアパートはかなりの異臭を放っているだろう。
そろそろ臭いに耐えきれなくなった我らが探偵が、このハイツに遊びに来る頃だ。
僕がバイトに行く前に、必ず現われるのだ。
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