停夢

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狂気に浸り 理性を保ち 創り出せども 正常の蔓延る私の世界では 双頭の猫も命を赦されない 素晴らしき阿呆共が当然の如く 当然の如く正常に身を委ね 普遍に満足している 嗚呼 白きが 白きが私の 私だけの優れた脳を犯して 鮮烈な常識が 寄生木の如く絡み付き 引き剥がせば残り霞も消えあら 稚拙な羅列が醒める眼周を旋回する バッカスに懇願叶うなら 新たな世の破綻と 再びの私の破綻 時遅く 廃れかけ やがて舞い戻る 暮靄の中に影を見つけ
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