始まらなければ終わりはこない、終わらなければ始まりはこない。

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霊夢は落下物を見る。酷い有様だ。お鐘は割れ地面も割れている。あそこに居たのが自分だったらと考えるとゾッとする。 「危なかった…。なんで空からお鐘が降ってくるのよ!」 軽く九死に一生を遂げた霊夢。 「やっぱり異変かしら?もしかしてまた“あの妖怪”の仕業?」 彼女の言う“あの妖怪”とは、八雲紫という境界を操る程度の能力を持つ妖怪である。 スキマというものを使ってよく違う世界から珍しいものを持ってくる。その上、厄介ごとまで持ってくるから迷惑だ。 「私じゃないわよ」 噂をすれば影という言葉がピッタリな状況だ。 「うわっ!紫か、いきなり出てこないでよ!」 紫は言語で謝りはしなかったが代わりにゴメンと言わんばかりの表情を見せる。いや、その場しのぎと言うべきか。 「それよりさっきのお鐘は空にある裂け目から出てきたのよ」 話を逸らされた感じはするが、よく考えればこの話の方が今は重要と理解し、霊夢は紫の話に付き合う。 「裂け目?スキマじゃなくて?」 霊夢は疑問の表情を見せる。 「だから私がやったんじゃないんだってば!」 それに対して紫は苦笑の表情を見せる。
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