自由と思いきや放置されていただけ。ならばそれは自由ではない。

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夏休みが始まり一日目。 俺の名前は時羽稔(ときわみのる)。どこにでもいるような普通の高校三年生…たぶん…。 そして俺の住んでいるのは、二階建ての家なのだが、ここだけの話この家を造る際にあまり金を使わなかったらしい。我ながら安全面を全く考えない親をもった事を不幸だと思っている。 そして、その両親は久しぶりに二人きりで旅行してくるといって、夏休みの間は家に帰ってこない。 「これどんな放置プレイ?」 仕事もせずに夏休みが終わるまで旅行する金あるならちゃんとした家買えよ! ――あれ?俺の親って何の仕事してたっけ?そんなに休んで大丈夫なのか? それにしても夏休みに入っても俺の生活はそれほど変わらないという事がわかった。 朝起きて歯を磨いて朝飯を食べる。 今日もいつもと同じだ。目に見える物全てが当たり前のこの現実があるだけだ。
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