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出会い
「11月にでもなると、さすがに寒いねぇ~」
大袈裟に自分の腕を摩ってみせ
「寒いから髪伸ばそっかなぁ」
とくせのある茶色の髪を引っ張るように触りながら呟く。
「ふふっ舞ちゃん。伸びた頃には夏だねっ」
「分かってるよっ雪はいいよなぁ~
真っすぐな黒髪。さらっさっらぁ~」
ため息をつきながら私の髪に手の甲をあて
ゆっくりとなびかせて
「なんで親父に似ちゃったんだろっ」
再びため息をしながら肩をすくめて呟く。
「そう?私は舞ちゃんの髪型好きだよぉ
カッコイイ舞ちゃんにピッタリ!」
「うれしいこと言うじゃな~い!
雪のくせに!!」
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