86人が本棚に入れています
本棚に追加
白川さんは続きを話した。
「それから私は悩みに悩み、こうして探偵さんの所にきたのです。
定男君が生きているのならどうして隠れているのでしょうか?どうか私に力をかしてくださらないでしょうか?」
とまあ、このような話しを聞いた香野は興味津々で白川さんの住む村にきたのである。
私達が村の入口まで来ると、農作業着をきた白川さんが迎えに来てくれていた。
「遠いところをわざわざありがとうございます。では私の家にまいりましょう」
そう言って白川さんが歩きだす。私達は白川さんの後について歩いた。
「見渡すかぎりたんぼと畑だけでしょう。道だって舗装されてない。
こんな田舎を嫌って若者は村を離れていってしまうんですよ」
白川さんは歩きながら話した。
「私は田舎は嫌いではないですよ。祖母が田舎に住んでいましてね、田舎に行くといろいろな発見があって楽しいのです」
香野が笑顔でそう言った。
最初のコメントを投稿しよう!