第1話

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「あ、おかえりー」 と、部屋のドアから出てきた小さい女の子。 「良い子にしてたか?恵美(えみ)」 と、川田 和幸はその子を抱き上げた。 「うん!お姉ちゃんと一緒に遊んでたー」 可愛らしい女の子は、川田 和幸の腕の中ではしゃぐ。 「恵美。お姉ちゃんは?」 川田 真由が玄関から家に入りながら女の子に優しく言う。 川田 和幸も女の子を抱いたまま家に靴を脱いだ。 「ここだよ」 と、つんけんした髪の長い女の子がドアから出てきた。 「瑠衣(るい)。良い子にしてた?」 川田 真由が笑いながら言う。 「良い子にしてたとか… 私は、16歳だよ」 「フフ。そうね」 と、さっきの私の態度とは全然違う。
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