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6月の梅雨のはじめ頃。
路上の端にたたずむ、少し傾いたボロ家に、
私、天海 蛍斗(あまみ けいと)17歳はいる。
母親と2人暮らしのどこにでもいる女子高生だ。
私自身、そう思っている。
だが、黒縁メガネに2つにまとめた三つ編み。
平成時代だというのに、昭和時代のような奴だ。
と、世間にはよく言われる。
はたまた、私の家を見るとお化け屋敷と言われ、噂まで流れているのだ。
"セーラー服を着た、三つ編みの女の子が出入りしている"と。
それは、まぎれもなく私だというのに…。
もう、慣れっ子だからきにもしない。
ど貧乏は仕方がないから。
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