第1話

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と、そこにガラガラと扉が開く音が聞こえる。 「うわっ!何、このボロ家!!」 女性らしき人の声が響いた。 (人?) 私は、誰かもわからない人にそう思いながら居間から玄関へと歩く。 そこには、30代後半の女性と 男性が玄関にいた。 「何よこれ!!雨漏りがすごいじゃない!」 嫌そうな顔をする女性。 「ま、まぁボロ家なんだから、仕方ないじゃないか」 気弱そうな男性が、女性をなだめるように言う。 2人は、さっきから目の前にいる私に気づいてないようなので 「あのぅ~」 と、恐る恐る声をかけてみた。
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