第1話

7/16
前へ
/151ページ
次へ
私は、この2人と一緒に母の写真が置いてある居間へと移った。 女性が立っている床からギシギシと音が鳴る。 「この床、ギシギシいってるじゃない。大丈夫なの?」 眉間に皺を寄せ嫌そうに私を見る。 「えぇ。多分」 「多分?」 睨みつける女性。 でも、多分としか言いようがないのだ。 実際、この居間でギシギシといった音を聞くのは初めてである。 すなわち、この女性が重いということだ。 まぁ、あえて言わないが…。 だから、「多分」なのだ。 「まぁ、いいわ」 女性は、ゆっくりと床に正座をした。 私と男性も正座をする。
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加