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「姉さんも姉さんだわ。こんな子を残すだなんて。私にも家庭というのがあるのに」
川田 真由は、ブツブツと文句を言っている。
「まっ、まぁ仕方ないじゃないか。こんなボロ家に住む子なんだし、早く、このボロ家どかさないと迷惑じゃないか」
川田 和幸は、困ったような顔でタオルで汗をふく。
「それもそうね。このボロ家に住んでいるのだから、それなりにやってもらわないとね」
「あの…」
(さっきからボロ家ボロ家と連発しまくりだろう!
慣れてるから別にいいけどさぁ、一応母さんと過ごした家なんだから、それぐらい気遣えよ!)
とは、めんどくさいことになるから言わないけど
膝に握り拳をつくり必死に堪えて
「ここは、一応私の家なんでボロ家ってのは…」
と、優しく言ってみたり。
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