時雨

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目を赤くさせて泣いてるその子に、ゆっくり駆け寄った。 美香子は、俺に抱き着いてきた。 迷子になった子供が、お母さんを見つけた時のように… 俺は、抱き返した。 もう迷子になんかさせないよ。…って、安心できるように、優しく包み込んだ。 美香子は、顔が雨と涙でぐちゃぐちゃになるくらい泣いていた。
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