間章 その頃の鮮花

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「残念ながら、結界を切り裂いて脱出されました……」 師の言葉に軽く溜め息を吐きながら首を横に振る。 「魔眼殺しも通用しないとはな……初めてのラジオ出演に戸惑う式を見れないとは、残念だ」 そう言いながらYシャツの胸ポケットから煙草を取り出して吹かし始める。 「あ、ていうか橙子さんも入ってきたら外に出れないじゃないですか!」 「あ、そっか」 慌てて扉があった場所を確認するが、既にそこは壁と化していて、脱出は不可能となっていた。
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