一章

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アタシは見た目はこんなだが、デバイス―――闇の書―――のプログラムとして数百年の時を生きている。 時には当時の主を守るため、命を投げ出した事もある。 だがそれは一時的な『死』だ。あくまでもアタシはプログラムで、何度でも復活することができるからだ。 だから死ぬ事に対しての恐怖はなかった。何度でも生き返れる、という事を繰り返してきたせいか死に対する恐怖が薄れてしまったのだろう。 だが奴の眼には本能的に死の恐怖を抱いた。 なぜなら、『空』なのだ。
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