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――――式視点
少女の線にナイフを振り下ろす。
が、寸前で止める。
嘆息してナイフをしまう。同時に眼も押さえ込む。
少女が目を開ける。何時まで経っても痛みも何も来ないことに疑問を抱いたのだろう。
「お前、情けでもかけたつもりか?」
少女は私を憎々しげに睨み付ける。
「止めた、白けた。今のお前は殺す価値すらない」
「んだと、てめぇ……!」
少女は怒りを顕にして、立ち上がろうとする。
が、立ち上がれない。
大方、恐怖で腰が抜けたのだろう。
そう解釈する。
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