プロローグ

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「何でこうなっちゃうのかな~?ラジオでは弄られ、私生活ではドジを踏む。ダメじゃん、私」 鮮花は部屋の隅で自虐して更に己を追い詰めていた。 自分ごと閉じ込めてしまうという、余りの凡ミスが相当ショックだったのだろう。私が結界を切り裂いて外に出たのも気付かなかった。 ――――――― ――――― ――― そう、『結界を切り裂いて外に出た』筈だったんだが…………。 外は外でも、世界の『外』に来てしまったようだ。 さてどうしようかとボーッとしながら考えていると、前方の茂みから何かが出て来た。 咄嗟に着物の帯に隠していたナイフを引き抜き構える。 出て来たのは中に浮く丸い機械のようなものだった。
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