プロローグ

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機械が突然SF映画によくあるような光線を撃ってきた。 光線は直線的で、速いものの避けるのはそれ程苦では無かった。 軽く横へ跳び、光線を避け、地を蹴って距離を詰める。 そこで私は『眼』を発現させる。視界が『死』を体現したような黒い線で満たされる。 機械にも線は浮かんでいて、それをなぞる様にナイフで切り裂く。 一瞬の金属と金属を擦り合わせたような甲高い音。 一拍の間をおいて機械は二つに両断され、無機質な音を立てて地に転がる。 ゴキブリが一匹居ればその家には数十匹は居るという話はこの機械にも当て嵌まるようだ。 続々と様々な方向から出てくる。 まあ、所詮ゴキブリという事で。先程の機械の後を追う事になったのは言うまでもないだろう。
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