間章 その頃の鮮花

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あれからどれくらいの時が流れたのだろうか。 五分?一時間?それとも一日? 一面真っ暗闇の中では時間感覚も狂ってしまう。 道連れにした筈の式はいつの間にか一人で脱出してるし。 座り込んでいた身体を起こして若干危なげな足取りで箱の壁際に辿り着く。 そこで私が行った行動は、 「誰か助けてー!」 助けを乞いながら壁をべしべしと叩く事だった。 「こんにゃろー!こんちくしょー!」 叩く強さを更に強くする。 しかし、それでも外から何の反応も無い。
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