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「ぐう~」
春の暖かさと、心地よい風がふく金曜、最後の授業。
「くか~」
誰だって寝ちまうよな。しかも社会だぞ。だから、俺、南野 翔は寝る。
「起きろぉ~!!」
甲高い女の先生の声が教室に響き渡る。
オイオイ、前の奴等耳塞いでるぞ。
「特に、南野!!次寝てたら、課題増やすわよ!!」
「はい!」
さてと、寝るか。
ツンツンツンツン
隣の席の女子が指でツンツンしてくる。
小声で話かけてみる
「なに?」
「よく寝てたね」
髪を短く切った、おとなしい、女子。
水原 優だ
二年になってから話すようになった。
最初は幼なじみが親友だと言って紹介したのが始まりだ。
笑顔が可愛い、凄く可愛い。
「水原は眠くならないのか?」
「私はあまり…」
「そうか」
水原はかなり頭がいい。
学年トップを狙えるレベルだ。
「寝てたら授業、解んなくなるよ。」
「そうなったら、おしえてくれ。」
水原は頬を赤らめながら
「べつにいいけど…」
と言ってくれたのだが、
何故、頬が赤い?今日は暑くないし、顔がやけたわけでも無いだろう。まさか、熱か?いや元気そうだな。
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