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少女との出会いから約10分後、ハイネは魔法都市最大の魔法学園【イルス】の門の前に立っていた。
「大きいな…」
あまりの大きさに呆気に取られていたハイネは思わず口調が戻っていた。
「さて…確か入学式は講堂、でしたか」
そう呟いてハイネは歩き出そうとするが、突如後ろからの声に足を止める。
「…待ってくれ!」
「…何でしょうか?」
「ハァ…ハァ…一緒に…行かないか?」
ハイネが後ろを振り向くとそこには腰までの金髪をポニーテールにし、碧の目をした少女が膝に手をつき、息を整えながら立っていた。
「…貴女は?」
ハイネは見たことがない少女に話しかけられたことに少し戸惑っていたが、顔には出さずにそう尋ねる。
「ふぅ…。
あぁすまない。私の名前はミーシャ=クロイツェル。キミは…さっきレーナ=ベセラ=ツヴァイを助けていた…」
「ハイネ、ハイネ=アーデンベルクです」
「そう、ハイネと言うのか。キミに興味が湧いた。だから一緒に行かないか?」
ミーシャは軽く微笑みながら言う。
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