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「それでは、グラウンドに転移魔法陣を描いておいたので、担当のレイソル、ケイル両先生の指示に従い、班ごとにギルドに向かって下さい」
そんな言葉とほぼ同時、教室の生徒ーーハイネ達6人とルーカス、レーナを除いたーー全員が一斉に立ち上がり、猛スピードで教室を出て行った。
「…やれやれ…急がなくても依頼は逃げませんよ」
ハイネは速く行きたくてキラキラした瞳を向けてくるラルフとフィン、アルに視線を向け、穏やかに言う。
「だってよ…」
「急ぐのは構いませんが…」
拗ねたような言葉を零したラルフにハイネはスッとグラウンドを指差し、苦笑する。
5人がそちらに視線を移すと、グラウンドは喧騒に包まれ、教師の怒鳴り声が時々聞こえてくる。
「今行っても、暫くは出発できそうにないですよ?」
「うわぁ…」
そんな声を洩らしたのはニルで、グラウンドを見て苦笑し、ミーシャ、アル、フィンも溜め息をついていた。
「…そういえば、今回の依頼って何なんだろうな?」
「う~ん…またガルンとかに出逢うのは嫌だけど…討伐任務じゃないかな」
それから暫くは、フィンとアルは任務について雑談を。
「ハイネ、キミは今回の任務の内容を知っているんじゃないか?」
「…いえ、知りませんよ?」
「そうか…。
それはそうと、ーーー」
ミーシャはふと気になったことを尋ねた後、ニルを交えてハイネと雑談をし
「……今回は足引っ張らねーようにしないと…」
ラルフは一人、魔武器である篭手【紅蓮甲楓】の手入れをしていた。
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