第8章『二度目の任務と小さな守護者』

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「Sランク任務…ガルン四体、ゲイズ二体の討伐ですか…」 予想外の任務内容にハイネは苦笑、ルーカスとレーナは無反応、ラルフ達五人は固まった。 「ガヤルド…君たちの学園長に聞いたところによると、君たち六人はガルンに遭遇し、ラルフ君、フェルディナンド君、アルフレート君は重傷を負ったそうだな。 だが君たちは曲がりなりにも五代貴族。ツヴァイ君たち二人は王族だ。君たちが望む、望まないに関わらずいずれは上を目指さなければならなくなるだろう」 そう言うロイの顔は無表情。先程までハイネ達に見せていた穏やかな表情は窺えず、冷たい印象すら与えられる。 「だからこそ君たちにはSランクという上を見てもらう。 そしてそれより上。 SS、X、という果ての見えない強さを目指してもらいたい」 「SSランク…」 それは誰が呟いたのか。 小さな声だが、七人の心にスッと浸透する。 (Xランク…。そういえば、近々ギルドのランクアップ試験があるな…Xランクの後一枠、今回で埋まるか…?) ハイネは一人、以前魔獣の大群と戦った時と現在のロイの纏う雰囲気の違いに、口元を少し緩め期待が大きくなるのを感じていた。 「さて、雑談は此処までだ。再び転移するから、動かないでくれ」 ロイは全員が頷くのを確認し、『転移』と呟いて魔法陣を真下に展開、転移で八人と共に姿を消した。 .
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