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「ん、……終わりましたか?」
「!……突然起きるから驚いたぞ」
ミーシャは急に目をパチッと開いたハイネに驚いて少し怒ったように言う。
「…すいません」
「はぁ…まぁいい。早く行かないと置いて行かれる」
ミーシャがそう言って視線を後ろへ向けると、生徒達の大半は講堂から出た後だった。
「遅れるわけにはいきませんね。行きましょう」
「そうだな」
ハイネとミーシャは講堂を出て、次は校舎の正面入り口に来ていた。
「……クラスはどこだ?」
「ありましたよ。一番左側の所です」
ミーシャ含む生徒達が自分の名を探すのに躍起になっている頃、ハイネは自分とミーシャの名をあっさり見つけ、ミーシャに伝える。
「Sクラス第3組か…」
この学園では入学人数が多いため、中等部の成績または高等部から入る時に受ける入学試験の成績で先ずDからSまでのランク(DCBASの五つ)に分けられ、更にそれぞれのランクが10クラスに分かれている。
上のクラスに上がるには、年に数回ある試験でかなり高い成績を修めることであがることができる。生徒はクラスを上げるために例外なく努力をする(一部の不真面目な生徒を除いて)為、二学年になった時にはDクラスにはほとんどの人がいなくなる。
「ハイネも第3組だな」
「ええ。では行きましょう。一学年Sクラスの階は四階のようなので」
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