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そして数分後、ハイネとミーシャは自分たちのクラスを見つけ、中に入ると中には既に数人の生徒が談笑してが、ハイネとミーシャが教室に入ったので、此方を見た。
「ミーシャ!?ミーシャじゃないか!」
その中の一人の茶髪の少年がミーシャに気づくと驚いた様子でミーシャに近づいた。
「ラルフ!?もしかしてラルフなのか!?」
ミーシャも驚いたようで、口に手を当ててそう言った。
「久しぶりだなぁ…ん?コイツは誰だミーシャ」
少年はハイネに気づくと怪訝な表情をしながら言った。
「私はハイネ=アーデンベルクです。彼女とは先ほど知り合った所ですよ」
ハイネは苦笑いしながら言い、少年に握手を求めるように右手を差し出す。
「ああ、宜しく」
ラルフは差し出された右手を見もせずにぶっきらぼうに返し、ミーシャに向き直る。
「これはまた手厳しいですね…」
ハイネは苦笑いを崩さぬままそう呟くと、窓辺の一番前の席につき、未だに自分の名前を探そうと躍起になっている生徒を眺める。
(…まさか五代貴族のクロイツェルとケイバルンがいるとは…)
勿論クロイツェルとはミーシャのことで、ケイバルンとはラルフのファミリーネームである。
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