3361人が本棚に入れています
本棚に追加
それからは教室が騒がしくなり、ハイネは閉じていた目を開け、辺りを確認する。
「全員席について!話を止めなさい!」
その時、タイミング良く教師が入ってきたので教室は静かになった。
「先ずは自己紹介から、私はこのSクラス第3組を担当するアニエス=ディブリーです。では、一番前のアナタから自己紹介を始めなさい」
アニエスはハイネを指しながら言い、ハイネは無言で席を立つ。
「何を言えばいいのですか?」
「名前と使う武器と何か一言でいいわ。属性は一応後で全員検査するから」
「わかりました」
ハイネはそう言うと生徒の方を向き、
「ハイネ=アーデンベルクです。使う武器は…剣と暗器です。宜しくお願いします」
微笑みながら言う。その顔立ちは精悍で、どこか神聖さすら感じさせられる。
(さて……見たところ、まともに魔術か法術が使えそうなのは数人……か……)
ハイネはそんな事を考えながら席につき、自己紹介をちゃんと聞いていた。
「ミーシャ=クロイツェルだ。使う武器は剣だ。
五代貴族とかは関係なく接してくれるとありがたい」
ミーシャは簡潔に自己紹介をすると、ハイネに一度視線を向けた後、席に戻った。
最初のコメントを投稿しよう!