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寮に着いて先ず感じたのは驚愕。
(ここまでとは…)
ハイネはこの学園の規模からどこぞの高級ホテル程度の想像をしていたのだが、目の前に在るのはまさしく城。
巨大な六角形のエントランスの中央には各階に向かう魔法陣があり、奥にはプレートに『管理人室』と書いた窓口が、そして右手には学園の食堂に繋がる魔法陣が、左手には地下にある食品、日用品などが売られているデパートのような場所に繋がる魔法陣があった。
「ここは何階まであるんでしょうか…」
思わずそんな声を漏らしたハイネ。
「さ、行こう。管理人に部屋の鍵を貰わないと」
ミーシャの一言によって管理人室、とかかれたプレートが窓の上に張られている窓口に向かう。
「すいませ~ん!」
ラルフがそう叫ぶように言うと、窓が空き、中から碧の髪を肩まで伸ばし、黒い瞳をもつ女性が顔を出した。
女性は整った顔をしているが、シワシワのジャージとボサボサの髪がそれを台無しにしてしまっている。
「新入生…?」
女性は如何にも眠たそうな顔で尋ね、ハイネたちが頷くと、各自の名前を聞いた後、黒いケースからカードを数枚取り出してハイネたちに渡した。
女性曰わくカードの使い方は今日配られていた生徒手帳に書かれているようで、それだけ伝えると女性はさっさと部屋の奥に消えた。
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