第3章『使い魔の意義』

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翌日、エントランスに転移したハイネはミーシャとニル、アルフレートとフェルディナンドを見つける。 「おはようハイネ」 「おはよう…ござい…ます…」 「はい。おはよーー…」 「ようハイネ=アーデンベルク!俺はフェルディナンド!フィンって呼んでくれ!俺もハイネって呼ぶからよ!」 ミーシャとニルが挨拶をし、ハイネも挨拶しようとしたが、フェルディナンドに遮られる。 「宜しくお願いします。フィン」 「おうよ!そうだ!アル!お前も挨拶しろよ!」 フェルディナンド(以下フィン)は笑顔でそう言うとアルフレート(以下アル)を無理矢理引きずってくる。 「アルフレート…長いから…アルって呼ぶといい…」 アルはよほど朝に弱いのか、昨日の自己紹介の時の口調は消え、頭が上下にコックリコックリ振れている。 「ラルフはどうしたんだ?」 「ああ、ラルフなら…」 「てめぇハイネ!いきなり踵落としはねぇだろ!?」 ミーシャの問いにハイネが答えようとした時、ラルフが涙目でエントランスに現れた。 「なかなか起きないアナタが悪いんですよラルフ」 ハイネは普段の微笑みを崩さずにそう言い、ラルフに背を向けミーシャに向き直る。 「さぁ、行きましょう」
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