第3章『使い魔の意義』

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「そんなことは習わなかったぞ!」 「今アニエス教諭が魔武器を報告にいった生徒に説明していますよ。報告、行ってないでしょう?」 ハイネは苦笑混じりに言い、慌てて報告に行ったミーシャ達の後ろをゆっくりと付いていった。 そして魔武器作成から30分後、未だに興奮覚めやらぬ中、グラウンドにアニエスの声が響く。 「今から使い魔召喚を行います!!手順は召喚陣の中央で願いを込めて自分の思いを詠唱にして下さい。詠唱は自由ですが、あまり汚い表現などは使わないように!!」 アニエスはグラウンドに数ヶ所設置した召喚陣を指差して言った。 「次は私からやろう」 ミーシャが唐突に言い出し、召喚陣の上に立つ。 「…我と共に戦地を駆け抜ける者…我が呼び声に答え姿を顕せ…『召喚』!」 ミーシャの詠唱の終わりと共に純白の光が召喚陣から迸り、ミーシャの姿を隠す。 《アナタが私を呼び出したのですか…?》 光に包まれたミーシャの耳に清らかな女性の声が響く。 「ああ。私が呼んだ」 《フフフ…"戦地を駆け抜ける者"…ですか…。面白い人ですね…契約をしましょう…私の名は、エルフィンボルト。ランクは上位天使です…》 そういって姿を現したのは、背に純白の翼を持ち、腰まで届く綺麗な金髪に同じく吸い込まれそうなほどの綺麗な金眼をした天使だった。
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