第3章『使い魔の意義』

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「上位天使!?」 驚くミーシャを尻目にエルフィンボルトと名乗った女性は辺りを見回すと、 「人間界は変わらないわね…」 嬉しそうだが、どこか悲しみを感じさせる声で彼女は口を開き、ミーシャに右手を出すように促し、自身の右手を重ねた。 「我、召喚主の願いに従いここに契りを交わさん…『契約』!!」 「上位天使とは、また凄いパートナーですね」 召喚陣から降り、エルフィンボルトと雑談しながら戻ってきたミーシャにハイネが声をかける。 「マスター、この方は?」 「ハイネだ。私の友人だから粗相がないようにな」 「ハイネ=アーデンベルクです。宜しくお願いします」 「エルフィンボルト、ランクは上位天使に位置します」 ハイネとエルフィンボルトは互いに挨拶を交わし、二、三言言葉を交わし、エルフィンボルトは天界(天使、神の住まう世界、魔界と対になり、魔界には悪魔と魔王が存在する)に帰った。 「他のみんなはどうした?」 ハイネとハイネの後ろのニル以外がいなくなっている事に気づき、ミーシャがハイネに尋ねると苦笑混じりである場所を指差した。 「はぁ…何をしているんだ…」 ハイネが指差した先では、ラルフとアル、フィンが誰が先に召喚をするかで揉めており、その間にも他の生徒は次々と召喚を終えてしまっている。
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