第3章『使い魔の意義』

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ハイネの手から先ほどとは逆の白の光が迸り、ソレを包み込む。 「創造魔法…『クリエイションオブガード』」 ハイネの言葉と共に未だ白い光に包まれているソレの真上に布が現れ、光が消えると同時に現れた女性に被さった。 「…ぅ……」 女性は光が消え、布がかけられると同時に小さく唸り、ハイネの方に顔を向けた。 「…黒…白…魔法…まさかアナタは…」 「…違う。 …せっかく治してやったんだから呆けた事を言う前に目を開けて俺の顔を確認しろ」 女性は何かに感づいたように言いかけるが、ハイネはそれを一蹴し、。 「…動…く…… 見…える…!」 女性はぎこちなく手足を少し動かし、最後に眼をゆっくりと開け、嬉しそうに顔を綻ばせた。 「さて、アンタ名は?アンタじゃ呼びづらい」 「私は【リューディア=ヘフネル=フォーゲルクロウ】ですマスター」 女性、リューディアはハイネの問いに丁寧な口調で答えるとゆっくりと布を抑えながら立ち上がり、跪いた。 「…ハイネでいい。それとまだ契約すらしていないのにマスターはないだろう…」 ハイネは急変したリューディアの口調にクスクスと笑いながら言った。
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