第3章『使い魔の意義』

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「す、すいません! では契約をしてくださいますか?」 リューディアは慌てて謝ると心配そうにハイネに尋ねる。 「当たり前だ。そのためにここに来たんだから。さ、契約はどうするんだ?」 「手を…」 ハイネは促されるままに右手を出し、リューディアはその手を両手で包み込むようにとった。 「"初代"創造神が一人、リューディア=ヘフネル=フォーゲルクロウの名において、今黒白の担い手と契りを交わさん…汝、何を望む?」 「三界の調和を」 「汝、何を代償とし、我に何を望む?」 「我は魔と法を操る力を与える、ならば汝は我に汝が力を貸し与えろ…」 ハイネとリューディアが詠唱を重ねる毎にハイネの手の甲に数多の線が刻まれ、契約陣と成る。 「ここに契約をし、我は汝に永久の忠誠を…」 「ちょっと待て…」 リューディアが最後の詞(コトバ)を紡ごうとした瞬間ハイネはそれを止める。 「何故…?」 止めたのか、という問いにハイネは微笑むと 「俺は部下や召使いなど望まない。だから相棒として、パートナーとして契約をして欲しい…」 頭を下げて言った。 「確かに私もソレの方がいい… ですが!それでは貴方の魔力が足りないのです…。 仮にも私は元創造神…人間の内包できる魔力では私との等契約は結べない…!」
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